コマツナやカブの葉に不規則な穴が増え、黒っぽい小さな甲虫が葉の上にいるときは、ダイコンサルハムシを疑います。ダイコンサルハムシはアブラナ科野菜を食べる害虫で、成虫だけでなく幼虫も葉を加害するのが特徴です。とくに秋の栽培では被害が目立ちやすく、若い株では見た目だけでなく生育にも影響しやすくなります。
見分けるときに大切なのは、黒〜黒藍色で丸みのある成虫と、成虫も幼虫も葉を食べる点です。キスジノミハムシのように黄色い筋が入る虫とは見た目が異なり、葉の食害も小さな丸穴ばかりではなく、不規則な穴や欠けとして出やすいです。
ダイコンサルハムシの基本情報・早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 害虫名 | ダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ) |
| 主な発生野菜 | コマツナ、カブ、ダイコンなどのアブラナ科野菜 |
| 主な被害 | 葉の不規則な穴あき、葉縁の食害、若い株の生育低下 |
| 特徴 | 黒〜黒藍色の丸みのある成虫、暗色で細長い幼虫、成虫も幼虫も葉を食べる |
| 大きさの目安 | 成虫 約4mm、幼虫 約7mm |
| 被害が出やすい場所 | 葉の表、葉の縁、若い株 |
| 発生時期の目安 | 9〜11月ごろを中心に秋に目立ちやすい |
| 対策の基本 | 早期発見、成虫と幼虫の確認、周辺雑草の管理、防虫ネット、必要に応じた登録農薬 |
ダイコンサルハムシの見分け方・特徴

ダイコンサルハムシの成虫は、黒〜黒藍色で丸みのある小型の甲虫です。大きさは約4mmが目安で、葉の上を歩いているときに見つかることがあります。表面にはやや光沢があり、黄色い筋が入らないのが大きな見分けポイントです。
幼虫は暗灰色〜黒褐色の細長い姿で、体長約7mmが目安です。アオムシのような緑色のイモムシではなく、黒っぽく細長い形として覚えると区別しやすくなります。
この害虫は成虫も幼虫も葉を食べるため、葉に穴が増えてきたら虫そのものも一緒に探すことが大切です。葉の傷みだけで判断すると、別の害虫と見間違えることがあります。
被害が出やすい場所

ダイコンサルハムシの被害は、次の場所で見つけやすいです。
- 葉の表:成虫が葉の上にいることが多く、食害穴も確認しやすい
- 葉の縁:葉先や葉のふちが欠けるように食べられることがある
- 若い株:小さな株ほど被害の影響を受けやすい
葉の穴だけを見ると、キスジノミハムシやアオムシなどの被害と紛らわしいことがあります。ダイコンサルハムシでは、虫体と食害痕をあわせて確認するのがポイントです。
ダイコンサルハムシとキスジノミハムシの違い

キスジノミハムシは、黒い体に黄褐色〜黄色の縦筋が入りやすく、葉には小さな丸い穴が点々と出やすい害虫です。成虫が葉を食べ、幼虫は主に根を加害します。
一方、ダイコンサルハムシは、黒〜黒藍色で丸みのある成虫で、黄色い筋がありません。葉の被害も、小さな丸穴だけではなく、不規則な穴や葉縁の欠けとして見えることが多いです。さらに、成虫だけでなく幼虫も葉を食べる点が大きな違いです。
見た目の違いに加えて、食害の出方でも見分けると判断しやすくなります。
見つけたら最初に確認すること

ダイコンサルハムシらしい被害を見つけたら、まず次の4点を確認します。
- 黒い成虫:葉の上に黒〜黒藍色で丸みのある小型甲虫がいるか
- 暗色の幼虫:葉の近くに暗灰色〜黒褐色の細長い幼虫がいないか
- 不規則な食害:小さな丸穴だけでなく、葉面や葉縁の不規則な食害があるか
- 周辺の株:同じ畝のコマツナやカブにも同じ虫や食害が出ていないか
虫が1株だけに見えても、近くの株に広がっていることがあります。周辺の株も一緒に見て、被害の広がりを早めに把握することが大切です。
発生しやすい時期と条件
秋に被害が目立ちやすい
ダイコンサルハムシは春と秋に発生しますが、家庭菜園ではとくに秋の被害が気になりやすい害虫です。農研機構の資料では、9月ごろから産卵が始まり、発生時期の目安は9〜11月とされています。
周辺のアブラナ科雑草が発生源になりやすい
畑の周囲にアブラナ科雑草が多いと、ダイコンサルハムシが残りやすくなります。栽培株だけでなく、周辺環境も見直すことが予防につながります。
若い株ほど食害の影響が大きい
播種後まもない株や若い株では、葉が少ないため少しの食害でも影響が大きくなります。成長初期からこまめに観察すると、被害を抑えやすくなります。
家庭菜園でできるダイコンサルハムシ対策
早めに虫と食害を確認する
葉に穴が見えたら、被害葉だけでなく成虫や幼虫そのものを探します。発生初期に気づけば、被害が広がる前に対応しやすくなります。
周辺の雑草を減らす
畝まわりや通路のアブラナ科雑草は、発生源になることがあります。こまめに除草して、虫が残りにくい環境を作ります。
防虫ネットを早い段階から使う
播種や植え付け直後から防虫ネットを隙間なく使うと、侵入防止に役立ちます。農研機構のコマツナ資料では、目合い0.6mmの防虫ネットがダイコンサルハムシの侵入阻止に有効とされています。
ただし、すでにネットの中に虫がいる状態では、ネットをかけるだけでは解決しません。設置前に虫がいないか確認することも大切です。
必要に応じて登録農薬を確認する
被害が広がるときは、対象作物に登録のある農薬を確認します。使用するときは、必ず最新の農薬登録情報とラベルを確認し、適正に使用してください。
食害されたコマツナやカブは食べられる?
食害穴があるだけなら、すぐに全株を廃棄しなければならないとは限りません。ただし、虫そのものやフン、腐敗、二次的な傷みがある部分は取り除く必要があります。
見た目や品質が大きく落ちている葉は、無理に利用しない方が安心です。家庭菜園では、健全な部分を優先して扱う考え方が現実的です。
予防と再発防止のポイント
- 葉の穴だけでなく、成虫と幼虫も確認する
- 若い株を中心に早めに観察する
- 周辺のアブラナ科雑草を減らす
- 播種・植え付け直後から防虫ネットを隙間なく使う
- ネット内に虫を入れないよう設置前にも確認する
- 被害が広がる場合は登録農薬を確認する
- キスジノミハムシとの違いを覚えて見分ける
よくある質問
ダイコンサルハムシの見分け方は?
黒〜黒藍色で丸みのある小型の成虫と、暗色で細長い幼虫が特徴です。成虫も幼虫も葉を食べます。
どこに被害が出やすいですか?
葉の表、葉の縁、若い株で見つけやすいです。葉面に不規則な穴や欠けが出ます。
キスジノミハムシとの違いは?
キスジノミハムシは黄色い縦筋があり、小さな丸穴が点々と出やすいのに対し、ダイコンサルハムシは黒っぽく丸みがあり、不規則な食害が出やすいです。
発生しやすい時期は?
春と秋に発生しますが、家庭菜園では9〜11月ごろの秋の被害が目立ちやすいです。
防虫ネットは有効ですか?
播種・植え付け直後から隙間なく使えば有効です。目合い0.6mmが目安になります。
食害葉は食べられますか?
穴があるだけなら必ず廃棄とは限りませんが、虫、フン、傷みがある部分は取り除き、品質が悪い葉は無理に利用しない方が安心です。


